メディアによって拡散される市街劇「香港」の切り取られかた(Newsweek日本版)

Newsweek日本版様に寄稿させていただきました。

香港の問題は複雑で、ただ日ごろ中国を見ているだけの人間には言葉の壁も含め、正直立ち入る(理解する)事が難しいと随所に感じる。自分がよく呑み込めていないものを文章にするというのはあまりよろしくない…ということで広東省という近隣にいながらこれまであまり触れてこなかった。

そういったこともあり、今回書かせていただいた話は本質的には香港問題の核心に迫るものではない。また視点として非常に新しいものでもない。現代社会でも普遍的に起こっている、メディアによる情報の視聴者好みの(時に過度な)味付けや、各陣営による自らの意見を主張するための意図的なフレーミングを、それらが目立つこうした騒乱の例を通して改めて提起したかったと理解していただければ助かる。

なお、僕の8/31への理解は安田峰俊氏が文春オンラインに寄せた下記の記事とほぼ同じと考えていただいて構わない(プロパガンダへの考え方、デモ現場の「劇場感」については結果としてかなり似た表現になってしまったのが面白い)。

逃亡犯条例撤回 「こいつら暴徒だわ」香港デモ隊の“醜い真実”をあえて書く 2019香港デモ 現地ルポ#1(文春オンライン)