23日、Mobikeの創始者である胡玮炜(フー・ウェイウェイ)がCEOの座を降りることを発表した。

当BlogでもMobikeは何度か記事にしている。特にCEOのフーが語るその経営理念は、とにかく安い自転車をばらまき使い潰しながら勢力を広げる同業種のライバルofoと比較して「Mobikeが勝つのであれば、それは中国の大量消費一辺倒の時代の終わりなのかもしれない」と感じさせるものがあった。

翻訳:Mobike創始者胡玮炜:たくさんの人に「あなたの自転車は全部盗まれる」と言われても、なぜ私は続けるのか

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しかし残念ながら、ゲームはそうは動かなかった。4年の耐久性を見込んで設計したと豪語していたMobikeは高コストと重さのわりに鉄屑に変わるまでの速度は実際のところofoのそれと大差なかった。台数の多寡が利便性に直結するシェアサイクルで、次第にMobikeはofoに押されているといった報道も目立つようになった。日本展開もLINEとの提携までは良かったが、尻すぼみだ。

かといって、ライバルofoが順調であったわけではない。そもそもシェアサイクルはコストから考えるとどう考えてもそろばんが合わないという僕に周囲の友人は「ビッグデータが」「政府と」などと空疎な願望で説明を試みたが、現実は結局のところ双方ともには無限に続く外部からの資本注入をあてにした自転車操業的ビジネスモデルであったという、あまりに当たり前な話に収束していった。

そうこうする内にうまくいかなくなったMobikeはフードデリバリー大手の美団(メイトゥアン)に身売りをすることで一息ついたが、これは一緒に創業した元Uber上海のCEOであったDavis Wang(王晓峰)などが知らない場で考えられたディールで、彼ら胡玮炜のパートナーは一斉にここで切られてしまったといわれる(LinkedInで見られる彼らのプロフィールもすべて前Mobikeとなっている)。
当時乗るmobikeすべてが必ず壊れている上に改善も新しいビジネス上の打ち手もないこの業界に既にしらけ気味であった僕は、この裏切りを聞いてMobikeおよび胡玮炜に対する関心をほぼ完全に失った。

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時を経て先週19日に、澎湃新闻というオンラインニュースサイトに彼女のインタビューが出た。ビジネスモデルの拙さが露呈して以来あまり表舞台に出てこなかった印象があるフーがなぜ、ofoの返金騒動が盛り上がるよりにもよってこの時を選んで有力媒体で独占インタビューを受けるのか。何か裏に意図があるのでは…その時も友人とそういった話をしていた。

そして今日になって引退を見てみれば、実際にそれは「別れの挨拶」であったということになる。若干重複があるもどかしい文章ではあるが、最後であれば残しておく価値はあるだろう。

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そういったわけで、胡玮炜のMobikeCEOとしておそらく最後のインタビューを本日は紹介したい。動画(原文記事)に映るフーは、絶頂期の少しぷよっとした頃はもちろん、売れだした当初よりも大きく痩せた。この会社で彼女の思いは持続することはなかったが、一息ついたらぜひ次にまた面白い事を仕掛けてほしい。

ビジネスモデルにこそ問題はあったが、ofoであれMobikeであれその他の中小であれ、彼らが創り上げたシェアサイクルというものが中国の都市生活者にもたらした利便性は、何度強調してもしすぎることなどない。

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胡玮炜との対話:
シェアエコノミーはまだ始まったばかり、
利用者も増え続けている

出典:对话胡玮炜:共享经济才刚开始,摩拜的订单在涨(12/19 澎湃新闻

2014年、32歳の胡玮炜は杭州に戻った時、公共レンタサイクルを借りようとした。しかし借りるためのカードを売っている場所が閉まっていたため、この時は諦めるしかなかった。

2015年1月、フーは自動車業界からチームを引き連れ、Mobikeを作った。軸駆動、スマートロック、無料乗車、スマート駐輪、Mobikeの登録者はすぐに1億人を越えた。フーが持ったミッションとビジネスにおける実践は3年の時を経て、さらに成熟してきている。

フーはMobikeはじまりの地である上海において澎湃の独占インタビューを受けた際、「なぜそれを始めたのか、それがあなたがそれを止める理由を決める。Mobikeのミッションは『自転車を都市に返す、正しく自転車で街を変え、都市生活をさらに良くしていく』というもので、それが出発点なのであれば、我々は近視眼的なものに左右されることはないでしょう」と語った。

この三年、フーは自分は特に大きく変わった自覚はないという。しかし物事に対する見方は常にアップデートされている。

例えばビジネスでいえば、フーはもし利益を目標にしないのであれば、それは不合理な行動にしか過ぎない、だから早い時期から自分がどう行動するべきなのかよく考えるべき、一定期間内に何度も何度も試行錯誤を繰り返し、アップデートするべきだという,
「なるべく早く、理性的で科学的な方法で効率を上げることを考えるべきです。それができるかどうかが、自分がやりたい事の持続性にとって非常に非常に重要なのです」と彼女は言う。

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この3年でシェアサイクル業界は大きな変化を迎えた。全国民が自転車に乗るようになり、資本がつぎ込まれ、秋が去って冬が来た。しかし、フーは悲観的にはなっていない。
「シェアエコノミーは私の見た所、まだ始まったばかりです。この先、移動市場はもっともっと変わっていく可能性があります」フーはいう。爆発的な成長を経験した後、Mobikeは緻密な運営、ライフサイクル全体を通した管理といったものを改善し続けており、シェアサイクル業界の積極的な姿勢という一面を皆に見せている。
「この7か月、実は我々は新しい自転車を投入していません。でも、我々の受注は上がり続けています。私はこうした基本動作をきちんとやりおえることができれば、我々にはよりよい未来が待っているでしょう」。


以下は澎湃新闻記者と胡玮炜の対話の抜粋の記録だ。

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時代のもたらした機会:上も下も同じ目標を信じた

澎湃新闻(以下”記者”):シェアリング業界の代表的な会社として、Mobikeのこの業績はどんな時代背景によってもたらされた成功だと思いますか?

胡玮炜(以下”フー”):現在の環境、時代はイノベーションと企業をバックアップしています。この40年で若者世代が成長してきました。

Mobikeが一歩一歩今日まで歩いてこれたのは、Mobikeがもつヴィジョンと国の発展の方向、都市の発展の方向が一致していたことが原因だと思います。また私たちには一群の若者たちが共にいて、彼らは経験豊富ではないかもしれないけれども、みながひとつの方向を信じて、その信じた方向に向けて力を合わせて努力をしています。
だから私は上下が一致してひとつの目標を信じたこと、そしてこのような環境があったからこそ今日のシェアサイクルという業界があるのだと思います。

記者:業界内の競争はとても激しい中で、Mobikeがそのいばらの道を現在まで走ってこれたのはどのような要素をMobikeがもっていたからでしょう?

フー:ひとつの重要な原因は、私たち自身が自分たちの初心が人々が必要とするもののためであるという事を信じていた事、そしてそのヴィジョンが大環境、都市の政策決定者や管理者のヴィジョンと一致していたことでしょう。

Mobikeが今日まで走ってこれたのは素晴らしいチームがあり彼ら若者が夢をしっかりと持っていたことが大きな原因です。だから私たちは一緒にひとつの目標のために努力できました。それが重要なのです。我々の科学技術、イノベーションは本当の意味で人々によりよい生活を提供するためのサービスです。

例えば私たちは以前ずっと、もっと物質的にいい生活をしたいと言い続けてきました。しかし振り返ってみると、このような物質生活以外にも、人々はもっと質の高い精神生活を求め始めていることがわかります。これにはどのようにエネルギーを無駄遣いせず、エコな移動ができるかということも含みます。

これら会社全体の発展方向と一致し、また若い人たちが持つ共通認識をベースに、適切な時期に大背景のビジョンと一致した方向のことを若者の内心から湧き上がる情熱と信心からくるエネルギーで行ったことが、Mobikeの今日をつくりあげたといえるでしょう。

シェアサイクルの新しい段階:さらに精緻に、さらに理性的に

記者:Mobikeはシェアサイクル業界全体の発展においてどのような役割を担ったのでしょうか?

フー:このような(シェアサイクルに対する)ニーズはMobikeがつくったものではなく、ユーザと彼らの需要について深く考える中で、元々あった要望を掘り起こしたものです。

最初の年は我々はまるまる1年間を使って非常にまじめにハードウェアを研究しました。システムやソフトウェア、それらをどのように運営するかといったそういった基本的なことです。我々は実はこうした基礎の基礎ともいえる事に対し非常に時間を割いています。

これらはすべて我々がユーザにどのようにもっとよいサービスを提供できるか、どうやったらもっといい会社を作る事ができるかと言った事に立脚しています。2年目になった頃、我々は一定の規模の車両の投入によって本当に人々にこのような要望があるんだという事を証明しました。このような要望、科学技術、そしてビッグデータを使うことで我々はプロダクトを開発し、さらによいサービスをお客様に向けて提供することができるようになりました。

Mobikeはずっとユーザーが本当は何を欲しているのかを追いかけており、そしてそれを元に最もよい商品を作っています。基本をがっちり固め大切にする、というのはこうしたところから来ています。

シェアサイクル業界は狂ったような成長の段階を通り過ぎ、みな今度は市場シェアを奪い合い始める全方位的競争が始まっています。私の見るところ、業界は最近また違うステージに入ったようにも感じます。それはもっと精密で理性的、科学的な、技術的手段や知恵を使うことでこの仕組みを持続可能にしていくというひとつのプロセスです。このプロセスを通じて私たちはそれでも「时间的朋友(時代の友人)」である事が必要だと気づくでしょう。そのために重要なのは、間違いのない事をすることです。

記者:その「时间的朋友」という言葉はどう理解すればいいでしょう?

フー:例えば自転車の需要について、20年も経てば、もしかしたらスマホなんてもう誰も使っていないかもしれません。しかし人々は自転車には乗っているでしょう。このニーズはずっとあり消えることはありません。自転車というものが誕生したその日から100年以上にわたってあり続けるのですから。

それ以外にも、例えば20年、30年の時間が過ぎ去った後、自動運転が盛り上がったとしても、二輪の自転車の需要は消えないでしょう。都市内では短距離移動のニーズは変わらず存在します。例えば2,3km、あるいは1kmくらい移動したい時、やっぱり自転車が必要なわけです。

またもうひとつ重要なのは、シェアサイクル業界、シェア業界というのは始まったばかりのものだということです。まずユーザの面でそれが現実的なのかを試し、それから技術面、発展性の面などに広がっていく、本当にいまはじまったばかりの段階でしかない。

だから現在のMobikeであれ、会社内部であれ、私はいつも基本をしっかりやれと強調してきました。それは遠回りのように見えて、実は結果として速さにつながる。そして今は以前のようなリソースを奪い合う狂った季節ではありません。今重要なのは、この時代背景の中で、都市の管理者と我々の目標を一致させ、ヴィジョンを一致させ、そして私たち自身がやりたいことと若者がやりたいことを助ける事、それを一致させ、またこのような仕事を細部まできちんとやるということです。

このような視点で見ると、Mobikeは今やるべきことをやれているとおもっています。そしてそれは持続可能なことです。この過程の中では最初のころみんながこれはかっこいい新製品だと言っていたものが最後には問題を引き起こしネガティブな評判を呼んでしまうという事もあるでしょう。
いまに至るまで我々の初心は変わっていません。私たちはずっと科学技術の力で本当に人の役に立つプロダクトを作る、本質的な問題解決になるプロダクトを作ると言い続けていますし、よりシンプルで便利に使える自転車プロダクトを作る会社になりたいと言っています。

なので、私たちがこの先もっと多くのビジネスを展開する時、ライフサイクルの視点で、より長い時間の視点を持って色々な事を見る必要があると思います。

ビジネスの競争:私たちは短期的なものに左右されない

記者:初心は実現できたと思いますか?

フー:私にとって、初心はこれまで変わったことがありません。約3年の時間をかけ自転車を都市に戻したことで、現在日増しに多くの人が自転車に乗るようになったことは本当に嬉しい事です。利用者は非常に大きな数になりました。

それ以外にも、街の管理者とのやり取りの中で、都市全体の構造やデザインが日増しに駐輪スペースと自転車の移動空間を考慮したものになりつつあり、それは道の権利の一部分が自転車に戻ってきたともいえるでしょう。これもまたとても喜ばしい事です。

当然、これらはみなが「移動において移動手段は多種多様だ」というひとつのヴィジョン、ひとつの目標を信じたという前提の上に成り立っています。多種多様の、自転車のように地面に占める面積が少ない乗り物、効率のいいパーソナルモビリティシステムが路面私用の効率を高めることができます。この点において、みなのヴィジョンは完全に一致しています。

なので、私のヴィジョンはこれまで変わったことがないと感じています。本質に戻りこの問題を解決するために科学の力を、我々若者の知恵を使い生活の本質に立ち戻り、さらによいプロダクトによって便利な生活、さらに美しい街をもたらすのです。

記者:残酷ともいえるビジネスの競争の過程で、あなたの考え方に変化はありましたか?

フー:特にありません。私自身には何も変化はありません。しかし物事の捉え方は常に変わっていく必要があるでしょう。今まで述べたいくつかの事についても同様です。
Mobikeをはじめた最初の日には、例えばこのサービスのライフサイクルがどうなのかとか、わからなかったこともあるのです。我々は競争の過程でどのようによりよいサービスをユーザに提供するのか?このように様々な捉え方のループ、ビジネス、プロダクトそのものへの考え方、すべては常に繰り返し反芻するプロセスです。

ヴィジョンについても変わったことはありません。シェアライド、シェアバイク、シェア自転車…私は本当にこれはひとつの始まりにしか過ぎないと思う。ひとつのビジネスサイクルの本当に本当にはじまりのステップなんです。未来におけるモビリティに関する市場も始まったばかりの最初の段階で、これからも多くの変化があり、また多くの、本当に多くの可能性があるでしょう。私たち若者が信じ、行動力を持ちさえすれば、何かをする大きな空間がそこにはまだあるのです。

同僚たちによく、あなたがそれを始めた理由がまた、それを止める理由を決める、と言っています。Mobikeのヴィジョンでいえば、让自行车回归城市(=自転車を都市に返す)、自転車に乗るという方法で街を変え、都市生活をよりよくするということです。

もしこれが出発点であるならば、私たちは短期的なもの左右されたりはしないでしょう。我々はずっと正しい事をやり続けることができる。だから、あなたの初心とその道のりはお互いに絡み合い、その歩みの如何がある程度もたらされる結果に影響するのです。

記者:ではビジネス競争の残酷性についてどのような意見を持っていますか?

フー:最初に創業した時その理由はとても単純で、それをやりたかったというだけでした。その当時自分が「絶対に成し遂げられる事よりは、もしかしたら失敗するかもしれないことをやるだろう」と言ったのを覚えています。でも今思うと、この言葉はちょっと考え直す必要があるようにも思えます。
つまり正しくは「自分が絶対に成し遂げられる事よりはもしかしたら失敗するかもしれないことをやるだろう、もしそれが非常に有意義なことで、計算とエグゼキューションによって、成功の確率を上げることができるものならば」ということです。

私にとってのビジネスの位置づけ。私たちは単なる若者で、毎日時間、命といったものを支払いますが、それに値段はつきません。
当然すべての投資家に、社会に対して責任があるのです。ひとつの会社を経営するという事、それは例えばみながよくあげる例を使うならアマゾンはずっと赤字の会社なわけです。でもよく見ると赤字ではあるものの、キャッシュフローは健康で、単に多くの現金をR&Dやビジネス開発に使っているだけなのです。

従ってビジネスは利益を念頭に置いて行わないのであれば、ある意味不合理な行為であると思います。だからこそ、起業の最初期からこの問題について考えておく必要があります。その考え方について繰り返し考え直さなければいけない時期もあるでしょう。しかし私はユーザ数があり、理性的で科学的な方法で効率を上げ、このことを持続的に行っていけるかどうかは非常に非常に重要です。

困難に打ち克つ:八代目のスマートロック

記者:この2,3年、シェアサイクリングの競争は激烈で、多くの困難や事業の谷間を切り抜けてきたと思います。どのようにそれを克服しましたか?

フー:何かの行動、もしくは極端に言うならひとりの運命、多くの事柄にまつわる運命はひとつの周期の高低の過程でしかありません。もしずっと変わらず順調なのであれば、それはあなたが自分の限界に挑戦していないという事を指し示しています。会社も同じで、常に問題を解決し、困難に直面してこそ本当に永続的な会社になることができるのです。

その途中で、例えば簡単な例で説明すると、一番最初にスマートロックを開発した時、7つのロックを開発し、8番目になってようやく成功と呼べるものができました。その途中では我々自身も正直これが最終的にきちんとできるのかわかりませんでした。そしてその頃私の手元にはリソースが少なく、とても限られた人ととても限られた時間の状況の中でそれでも、我々は常に自らを見直し、絶えずこれらの問題を解決していきます。

以前同僚にも話したことがあるんじゃないかということについて、初期のころ私たちはAIやロボットの学校にこのロックを作ってもらうよう依頼したことがあります。その頃R&Dチームは何か月も取り組んでいるのに結果が出せず非常に苦労していたからです。

戻ってくる途中の飛行機は激しく揺れました。でも私たちは立ったままでどのようにプロダクトを変えたらいいのか、どういう可能性があるのかずっと討論していました。実は私は飛行機が揺れるのがとても怖い人なのですが、その時はそんな事は全部忘れてずっと立っていて、CAさんが本当に危険だから座ってくださいと言われてしまいました。

多くの場合において、ひとつの事を信じて我を忘れ何か物事に取り組む時、そして失敗を恐れず、受け入れることができてこそ、それらの困難を本当に克服することができるのです

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記者:シェアリングエコノミーは今後、どのように発展していくと考えますか?Mobikeはその中でどのような役割を担っていくのでしょうか?

フー:シェアリングエコノミーは、始まったばかりです。その基礎の部分においてもまだ変化と絶え間ない試行錯誤が必要なのです。

例えば、シェアリングという業界は信用システムやインフラのスマート化、及びインフラとこのような業界の組みあわせに依拠しています。皆が文句を言う駐輪の問題の原因の大部分は、実は都市構造がそんな多くの自転車を想定せず、車を念頭に設計されている事が理由です。

業界が都市の変化を促進し、都市の変化はまた業界に変化をもたらします。これは相補的な関係といえます。すべてが順調というわけにはいかないかもしれません。しかしこのように行ったり来たりお互いを刺激することで、あるひとつの点で本当に新しい状態になることができる。それはシェアリング業界も一緒で、そうすれば健康的に発展できるでしょう。

Mobikeは今やはり基本を大切に、仕事を細かく、もっと効率よくやるべきなのです。内に秘めたこうした能力こそが、将来私たちが色々な事を行う時の成功の可能性を高めてくれます。私たちのチームがこのような努力をずっと継続し、その努力を信じることができれば、何をしようと、どこでそれを行うと、あなたの内にエネルギーと能力、可能性は今の「大きくなるために大きくなる」「短期目標のために長期目標を忘れ去る」そういった自分よりもっともっと高くなるでしょう。このようにして見る世界はまったく違うものです。

爆発的な成長を過ぎて、私たちは精緻化された運営でMobikeのライフサイクルの改善に挑み、シェアサイクルという業界のもっと積極的な部分を見せています。この7か月、私たちは新しい自転車を投入していませんが、利用者数は増え続けています。

そしてさらに多くのユーザーが私たちの月カード、年カードを買い長期ユーザになっています。私たちはより多くの精力をこのような自転車の更新、修理といった方面に振り向けていきます。

このようにして、私たち自身の持つビッグデータやほかのデータから見るに、私たちの商品力はどの程度のものなのか?

未来のMobikeがどうなるかといったことについてあまりお話ししたくありません。今まさに取り組んでいる基礎固めこそが、よりよい将来をもたらすだろうというだけです。

起業を振り返る:チーム内の若者ひとりひとりに感謝したい

記者:起業当初を振り返って、最も大きな収穫は何ですか?

フー:最大の収穫は、世界に対して多くの見方ができるようになったことでしょう。この見方という単語はちょっと奇妙に響くかもしれません。でも世界に対する見方と世界に対する好奇心は満足したといえます。

もし私がMobikeをやっていなかったら、身をもって例えば都市の管理者がこの街をどうしたいのか、どう運営したいのか知る機会もなかったでしょう。このような科学技術がプロダクトを通して人に影響するのかも、会社組織をさらに合理的にするにはどうすればいいのかということも、そういった機会もなかったでしょう。

これは多くの事に言えます。世界に対する見方についても多くの物を得ました。もうひとつ得た収穫は私のチームです。私は以前自分のチームについて多くを話しませんでした。しかし私は今本当に言いたい。本当に、本当に、Mobikeのひとりひとりの若者たちに感謝したい。彼らから多くの事を学びました。私たちはお互いに学ぶことを通じて最高速で走り、みなをあっと言わせるようなことができたのです。
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